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HOME LCARSアニメ製作マニュアル 前準備 - 資料の探索・追及
ここではLCARS フラッシュアニメーションにあるようなフラッシュを使ったLCARS アニメーションの作り方を紹介します。

1. 資料の探索・追及

資料を集める

LCARS アニメーションを作る一番最初の取り掛かり、きっかけは 2 種類あると思います。 一つはスタートレックを観ていて LCARS アニメーションが出てきた時や LCARS 画面の写真を見て 「あ、これいいな」 と思った時。 もう一つは番組中に登場した LCARS を元に、全くオリジナルなモノを作りたいなと思った時です。

まずは前者のほうで動きかたやデザインを勉強して、それから後者のほうへ進むというようにしたほうがいいでしょう。 オリジナルなモノを作るのにはある程度のセンスが必要になります。 いきなり作り始めてもそれっぽいモノはなかなか出来ないものです。

資料の収集は結構大事な作業です。 番組中に登場するモノなら録画したビデオテープのそのシーンをテープが擦り切れるまで監察して研究しないといけません。 しかし、たいていの LCARS 画面やアニメーションがアップで映るシーンというのは僅か数秒単位でしかありません。 特に VOY 以降は TNG のときよりも LCARS 画面がアップになるシーンが多くなりましたが、それでもじっくり見せてくれるわけではありません。

そのような数秒のシーンを資料として見るために、何度も何度も再生・巻戻しボタンを押していると、ビデオテープやビデオデッキを傷めるという残念な結果になる可能性だってあります。 大事な録画テープがホントに擦り切れてしまってはシャレにもなりません。

そこで良い方法があります。 それはビデオキャプチャーして PC に保存するということです。 そして LCARS アニメーションのシーンの動画を取って動きの研究をします。 こうやって PC にいったんファイルとして保存したら、再生や一時停止しても画質に一切劣化は生じないし、巻戻しも一発です。

また、たいていのビデオキャプチャー機器には動画の他に静止画もキャプチャー出来るようになっているので、同時に LCARS のシーンを静止画として取って置いたほうがいいでしょう。 こういったキャプチャー機器は、最近は USB 接続の MPEG-1 や 2 でキャプチャ出来るモノが 1 万〜 2 万円で出てます。

こういった機器が一切用意出来ない場合、静止画はデジタルカメラで画面を撮るという方法もありますが、あまりおすすめできません。 ビデオキャプチャー機器は持っておくと色々遊べるので、追加ハードウェアとして検討してはいかがでしょうか。

さて、資料収集はこれで終わりではありません。 これまでのは 1 次資料です。 次にその LCARS アニメーションに必要な要素を本やネット上で探します。 例えば星系図や宇宙艦の細部が詳しく描いてある 3 面図など、そしてそのアニメーションに必要なサウンド類です。

本の場合はスキャナでスキャンして置き、サウンドは番組中のモノを作る場合はそのシーンを PC に取り込んでおきます。 一度取り込んだサウンドは後々使い回しが聞くので楽ですね。 もちろん、ウチから持っていってもいいですよ。 これらを 2 次資料と呼びます。 これらがきちんと集められるかどうかが、これからの製作の肝になります。 逆にこういったモノがなかなか集まらないと製作意欲も半減します。

さらに 3 次資料と呼ばれるモノがあります。 LCARS は英語です。 その中で映し出されている単語のスペルが間違っていたら興ざめですし、特に資料用画像・動画の画質が悪いと文字が判読できない場合があります。

そこで必要になるのが辞書です。 自信のない英単語は、念のため辞書を引いて正しいか確かめたほうがいいでしょう。 別にわざわざ紙の辞書を手元に置いておく必要はありません。 今はネット上にオンライン辞書があり、しかも無料で利用できるので、それを使うのが早いと思います。

オンライン辞書は検索すれば結構な数が見付かりますが、私が常用しているのは your Dictionary.com という海外の大手の英英辞書サイトです。 もちろん普通の検索も出来るのですが、* や ? を使ったワイルドカード検索が出来るというのが特徴です。

ワイルドカード検索を知らない人のために説明すると、文字の一部が分からないときに使うあいまい検索の方法です。 たとえば、"dictio????" と最初の 7 文字までは読み取れるけど、明らかに 4 文字ある最後のアルファベットが潰れて読み取れない場合。 こういうときは先のサイトにて "dictio????" と検索すると、頭の "dictio" と後に続く 4 文字とが当てはまる英単語をすべて表示してくれます。

次に "dictio?" という風に、最後のほうの文字が潰れていて、最初の 7 文字以外はまったく読み取れない、しかもその部分の文字数までもがハッキリしないという場合には、"dictio?" と検索すると "dictio" が先頭にある英単語をすべて列挙してくれます。 この * や ? のことをワイルドカードといいます。 実は Windows のファイル検索でもこれが使えるんですよ。 別にワイルドカードは一つじゃなくても構いません。 そうして出てきた候補から、LCARS 画面に表示されている単語が程度推測が出来ます。 ね? 便利でしょ?

そうやって辞書と格闘しても、あまりにも資料が悪く文字を判読できない場合もあります。 そういう時は適当にデッチあげて誤魔化すか、残念ながらその LCARS アニメーションの製作を諦める場合もあります。

私が資料として使っているモノのほんの一部を紹介します。 番組中に出てきたモノならば録画したビデオテープで十分なのですが、オリジナルなモノを作ろうとする場合はいろいろなところから資料を引っ張ってこないといけません。

『スタートレック・ザ・マガジン』 は船の詳細な図や 3 面図がのっているので貴重な資料になります。 『キャプテンズ・チェア』 などのスタートレック関係の CD-ROM も非常に参考になります。 その他、宇宙関係の本は結構役に立つのでできるだけ揃えておいたほうがなにかと良いでしょう。

資料の活用

資料用としてキャプチャーした動画を観る方法です。 普通はそのアイコンをクリックした時に起動するメディアプレイヤーで観る事になるかと思います。 しかしこのソフトはバージョンが上がるにつれてなんか重い! なんか使いにくい! なんか低機能! と 3 拍子揃っているのは使っていられません。

そこで資料用の動画を再生するのに私がお勧めするのが、 「Irfan View」 というソフトです。 このソフトは動画だけじゃなくあらゆるファイルを見る事が出来るというビューワです。 もともとは海外のソフトなんですが、現在はIrfan View 日本語版が登場しているので、こちらのほうを使います。 こんな高機能なのにフリーという、なんともありがたいソフトウェアですね。

このソフトの “ウリ” は、動画の再生スピードを変えられたり、bmp や jpg で静止画キャプチャーー出来るところです。 この機能を使うと動きが速すぎて判りにくいところをスローで再生したり、静止画で詳細を確認したり出来るので、アニメーション製作時には非常に役に立ちます。 この二つ共メディアプレイヤーには備わっていない機能なので、これだけのために Irfan View を使うといってもいいです。

次に静止画です。 資料のために 『スタートレック・ザ・マガジン』 等の雑誌や本からスキャンするとします。 その場合の画面解像度はモニター用の 72dpi ではなく、出来れば高め (100dpi 以上) でスキャンしたほうがいいです。 これが小さいと Flash に読み込んで描画の下敷きにする場合、線がつぶれてしまって下敷きの役目を果たさなくなってしまいかねません。 キレイにスキャンするとトレースもしやすくなるので、必ず高めでスキャンしておきましょう。

それからグラフィックソフトもあったほうがいいでしょう。 スキャンするのはスキャナー付属のソフトでいいかもしれませんが、グラフィックソフトもあったらあったで何かと便利です。 ちなみに私は 「ウルトラ・キッド」 というグラフィックソフトを使っています。

オリジナルなモノを作ろうとする場合はいきなり Flash を起動して作り始めるのではなく、どういった動きやデザインにするのかというラフスケッチを紙に描いておくといいでしょう。 集めた資料を参考にして簡単でいいので、頭の中に浮かんだモノを紙に描いておくことは決してムダではありません。

左はそうやって紙に描いたラフスケッチです(クリックすると拡大画像が見られます)。 もっともこうやって描いたモノがすべて LCARS アニメーションとして日の目を見るかというとそうではなく、この時点でなんか難しくて企画倒れになってしまうこともしばしばですが・・・

2004/07/17 追記: 最近はこうやって紙に描いて作ることはなく、いきなり Flash を起動して作る場合がほとんどです。 慣れてくると面倒ですね。

次にサウンド。 サウンドを録画テープから PC に取り込む時や加工したりするのにはサウンド編集ソフトが必要です。 取り込むのには Windows 付属のサウンドレコーダーでも可能ですが、これで編集は出来ません。 効果音とかの一般的なモノは何も自分でとらなくても例えばサウンドを公開しているサイトから持ってきたり、このサイトの コンピュータSE のコーナー等にあるモノを使ってもいいでしょう。 ちなみに私は 「DigiOnSound Light」 というサウンド編集ソフトを使ってます。

さて、ここまででこれから作る LCARS アニメーションのために集めた資料の活用法が揃いました。 ここまで来ればもう全体の半分は出来たも同然です。