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ここでは TNG 最初期からシリーズ初の劇場版である『ジェネレーションズ』、そしてシリーズ完結作『ネメシス』まで、オクダグラムの進化(?)の歴史を振り返ってみます。

ファーストエンカウント

TNG の最初のエピソード、第 1 シーズン第 1,2 話「未知への飛翔」で我々に初めて姿を見せた LCARS。

操舵コンソール。 全体的にイエロー系を多く使い、アクセントにブルー系、オレンジ系の点滅するボタンという構成です。


これは戦闘ブリッジ内です。 ディスプレイはバックライト点灯式パネル。 今だったら液晶ディスプレイを使うところでしょう。

この第 1 話での戦闘ブリッジを正面から見ると、背景にはアニメーションするディスプレイが一切ありません。

その後の U.S.S.ヴォイジャーと比べると、U.S.S.エンタープライズ D は舞台背後のアニメーションディスプレイが極端に少ないです。


なお、U.S.S.エンタープライズ D の戦闘ブリッジは、その後第 4 シーズン第 75 話 『浮遊機械都市ボーグ・後編』 にて再登場しますが、このときは背後に CRT ディスプレイが設置され、ヴォイジャーのような臨場感のある舞台となっています。


デスクトップ端末

作戦室にあるデスクトップ端末。オン・オフスイッチでバックライトが点灯だけという単純なもの。


この頃はほとんどがバックライト点灯式になっています。


これはヴォイジャーに置いてあるデスクトップ端末です。 見慣れた LCARS が表示され、時にはアニメーションで魅せてくれます。

このようなシーンではハメコミ合成が行われますが、依然バックライト点灯式のオクダパネルもよく使われていました。


これは同じくヴォイジャーですが、バックライト点灯式です。 明らかに色味が違うので一目で分るでしょう。


そして映画『ネメシス』では ついに“ホンモノ”が置かれるようになりました!

デスクトップ端末として使われているのは、ナナオの 17 インチ液晶ディスプレイです。


通路にて

これは通路の壁に設置してあるパネル。 エンタープライズのデッキ図を示しているところです。

この壁面パネルはオレンジとイエローとピンクの 3 色しか使われておらず、その後のデフォルトな配色とは全然違います。 しかし、独特の “味” のようなものがあると思いませんか?


これは U.S.S.ヴォイジャーの艦内通路にあるパネルに映し出されたデッキ図。大きくなってハイカラーになりました。

見比べると、色焼けしたアナログテレビから大画面のフルハイビジョン液晶テレビに入れ替えた、くらいの違いがありますよね。

医療室にて

医療室の壁にある患者のバイオステータスを表示する巨大なパネル。

一応アニメーション効果が使われていますが、その後の“完成形オクダグラム”から比べると表現が貧弱であり、ただの “ポスター” といっても過言ではありません。


同じくヴォイジャーの医療室にあるパネル。

こうやって比べてみるとその違いは一目瞭然ですね。 ここの中段には実際に CRT ディスプレイが埋め込まれ、常に背後でアニメーションしています。



これは DNA 構造をディスプレイしているパネルです。 これが『ネメシス』になると・・・



こんな風になりました。

DNA の螺旋がより立体的になり、さらにアニメーションしてくれます。 ずいぶん変わりましたね。

ビバリーも・・・

バイオベッド

バイオベッドの枕元にあるこのバイオステータスモニター、実はカーク船長時代からの流用品だったりします。 つまり、前世紀のモノが未だに使われていたんですね。

結局このモニターディスプレイは TNG では最後まで使われていました。

これが VOY の医療室にあるバイオベッドのバイオステータスモニター?

ガワの形状は同じですが、ただボタンが並んでいるだけのような気がしますが・・・


 

ヴォイジャーでのバイオステータスは、ベッド脇にあるディスプレイに表示させているようですね。

これなら患者のステータスも(視聴者に対して)一目瞭然!


アニメーション

TNG 第 1 シーズン第 3 話 「未知からの誘惑」より。 “グリーンディスプレイ”という今から見るとなんとも“レトロ”なモノですね。表示される文字も物凄く小さい。

ちなみにこれがスタトレ史上、初めて表示物がアニメーションするシーンです。

DS9 以降はスタジオセットに CRT ディスプレイもしくは液晶ディスプレイを設置し、実際にアニメーションを映し出すことが普通に行われました。

ところが TNG の放映が始まった 1988 年頃は、PC もディスプレイもまだ高価な時代で、セットに使うと逆に番組制作予算を食い潰す恐れがあり、おいそれと使うわけにはいかなかったのです。 そのような制約があったので、マイケル・オクダ氏はバックライト点灯式のオクダパネルを開発したわけなんですね。

グリーン色ではない LCARS アニメーションも登場します。 TNG 第 1 シーズン第 4 話「愛なき惑星」より。

ブリッジ後方の科学ステーションです。 この光の点は地上にいる人を表しているわけなんですが、このパネルはハメコミ合成ではなく、おそらくバックライトパネルにライトを埋め込んで点滅させるというアナログな手法のモノだと思います。

今この方法で作ると逆にコストが掛かってしまうかもしれませんね。

TNG ではバックライト点灯式でこのような “擬似” アニメーションのオクダパネルもよく登場しました。

流れるように光が動くこれ、どのようになっているのかオクダ氏の公式発言はありませんが、おそらく基本は “影絵” と同じ仕組みでしょう。

仕組みはこうです。 まず黒く影になる部分と透明部分のあるフィルムのような物をローラーに巻き、バックライトと前パネルとの間に置きます。

次にそのローラーをモーターで動かすと、背後のバックライトがその黒い部分で遮られる度に前面に影となってそれが移動します。 おそらくこの方法でこの面白い効果を出していると推測されます。 しかし、DS9 以降この方式のパネルはほとんど登場しなくなります。

最初期には 3D LCARS ディスプレイなんていうのも登場しました。

TNG 第 1 シーズン第 5 話「謎の宇宙生命体」で登場して、アニメーションしてくれましたが、この一回限りで、その後は 2 度と浮かび上がる姿を見ることはありません。

見栄えは良いですが、どうでしょう。 この 3D ディスプレイ、あなたは LCARS に似合うと思いますか?


これは TNG 第 2 シーズン第 34 話「錯綜した美学」よりの一コマですが、記念すべきシーンだと言えるでしょう。

なぜならば、実際の CRT ディスプレイに LCARS アニメーションを映し出した最初のシーンだからです。

ブリッジ後方の科学ステーションでクリンゴン船をスキャンするシーンですが、十分解りやすくアニメーションしていました。 以後、TNG でもこのような撮影も増えていきます。 番組予算が増えたからでしょう。

これは TNG 第 4 シーズン第 100 話「クリンゴン帝国の危機」での一コマです。

U.S.S.サザーランドにてデータ少佐の座る背後には、LCARS アニメーションディスプレイが設置してあり、VOY 以降から観始めた人にとっても非常に見慣れた光景だと思います。


そしてこれが VOY での LCARS アニメーションです。

液晶ディスプレイがセットに埋め込まれ、多彩なアニメーションを見せてくれます。

VOY 艦内も基本的には液晶ディスプレイ(もしくはプラズマディスプレイ)が使われていますが、まだまだ CRT ディスプレイのほうが多かったりします(横からのズームアップシーンのとき、表面がわずかに弧を描いているのですぐ分ります)。

そしてこれが映画 『ネメシス』。 惑星から回収した B-4 を修理している部屋。

ざっと数えただけでもここには 10 台以上の液晶ディスプレイが見て取れます。 さらにセットに埋め込むのではなく、液晶スタンドを使ってそのまま “むき出し” 状態で使ってあるのも面白いですね。 まるで ENT のブリッジみたいです。

そして、しかもその全てがアニメーション! まさに TNG における LCARS ディスプレイの最終形だと言えるでしょう。

ちなみにここに映し出されるような医療系のリアルな 3D イメージ(腕,・頭蓋骨・全身図・骨・血管etc.)は、すべて専門の会社から購入しているそうです。 そうなんです。 決してマイケル・オクダ氏本人が 3D ソフトを使って描いている訳ではないんですね。

コンソール&ディスプレイ

TNG 第1シーズン第 5 話「謎の宇宙生命体」より。

ブリッジの操舵コンソール上に表示されるアニメーションは例のグリーンディスプレイ。

そうです。第 3 話で使われたモノと全く一緒なのです。おそらく製作側の時間が無かったためだと思います。


これはヴォイジャーのコンソール。 エンタープライズ D とは違った配色になっています。

また、時にはコンソール自体に液晶ディスプレイ自体を埋め込み、リアルタイムでアニメーションを表示する場合もありました。


右の写真は VOY 第 4 シーズン第 86 話「史上最大の殺戮ゲーム」での一コマです。

TV 画面では一瞬なので分りにくいかと思いますが、よ〜く見てみると、いつものバックライト式コンソールの一部がディスプレイを埋め込むために切り取られています。

パネルの構造が解るという貴重な一枚です。 TNG 時代には考えられなかったことですね。

ブリッジにて

エンタープライズ D のブリッジ後方のステーションにあるディスプレイは、シーズンが下がると CRT ディスプレイが埋め込まれることもありましたが、最初の頃はほとんどがバックライト点灯式、アニメーションシーンのときはハメコミ合成でした。


映画『ジェネレーションズ』で姿を見せた新生エンタープライズ D は、従来からある後方ステーション以外にブリッジ左右にもウォールステーションが設置されました。 そして、後方・側面ステーションすべてに CRT ディスプレイが設置され、様々なアニメーションが表示されるようになっています。

DS9 以降、非常警報が発令されると後方にあるディスプレイが一斉にレッドアニメーションに切り替わり、観ている者をより興奮させてくれるようになりました。

TNG での初期エンタープライズを改めて見ると、非常警報時なんだか物足りなさを感じませんか?

 


デザインの進化

アームの形状

これは U.S.S.エンタープライズ D でのLCARS 枠。

すでに LCARS としてこの形はすでに完成していますが、表示される文字と図がすべてグリーン一色です。 今なら 「ボーグに乗っ取られたの?」と思うところです。


第 1 シーズン第 24 話「恐るべき陰謀」より。 パープル系一色です。 別に元の画像をいじっている訳ではありません。 色味が一切ありませんね。


いずれも TNG のごく初期の LCARS の姿です。

これは U.S.S.ヴォイジャーの LCARS 枠。 実は TNG 後期からほとんど変わっていません。 基本形と言えるでしょう。


これは映画『ジェネレーションズ』での U.S.S.エンタープライズ D の LCARS 枠です。

色味が若干変わって、コンソールもディスプレイも全体的に彩度を抑えた配色に変更されました。

これは映画『ネメシス』での U.S.S.エンタープライズ E のモノ。

色が VOY の時の侵入者警報時のようなブルー系に変更されました。

アームのアーチ角度がより浅くなり、上部数字アニメ部分も若干拡大され、フォントサイズがワンランク小さくなり、行数も 7 から 9 へと増えています。

さらに従来からの縦横比率のディスプレイだけではなく、ワイド型ディスプレイ(プラズマディスプレイだと思われる)も使用され、横長な LCARS ディスプレイも姿を見せました。

ビームの形状

ここで言う “ビーム” とは、右画像のような LCARS ディスプレイの上下にある横バーの事です。 デスクトップ端末上でよく見られるものだと思います。

これは第 1 シーズン第 26 話「突然の訪問者」当時のモノです。 何が足りないかわかりますか?


上下の横バーの左右に対である “半円形状のキャップ” がありません。 ただの横バーという、とてもシンプルな形状ですね。


第 2 シーズンに入ってやっと、現在のような見慣れた形に落ち着きます。

やはり半円キャップがないと LCARS らしく見えませんね。

ターゲットフレーム

LCARS における “ターゲットフレーム” とは、ディスプレイ表示された画像の一部分を拡大アニメーションするとき現れる、両側に目盛の付いた枠のことです。 これにより現在なにをスキャンしている所か、どの部分を強調させたいのかが明確にわかるわけです。

最初はこのような比較的単純な形になっていました。 第1シーズン第11話「神に似た人々」より。


第 3 シーズン第 61 話「Deja Q」より。すでにこの頃にはある程度の形は出来上がっているようです。


第4シーズン第 90 話「ギャラクシー・チャイルド」から。もう一つ別なバージョン。


これは VOY でのターゲットフレーム。 左右には目盛が打ってあり、それを指示するための縦長ラインとディスク状のものが上下にアニメーションを繰り返します。


縦長ラインとディスク状の指示、目盛がないバージョンもあります。

実はこの色と形、DS9 の頃から変わっていません。


映画『ネメシス』でも配色と目盛指示のディスクが三角形になっただけで、他はまったく一緒です。

これがターゲットフレームの完成形と言えるでしょう。


自爆シークエンス

これは今観てもですが、さすがにその当時でさえ「こりゃないだろ!」と画面を見て叫んだという問題のシーン。

TNG 第 1 シーズン第 15 話「盗まれたエンタープライズ」での自爆シークエンス実行中のカウントダウン表示です。

これなんですか?



せっかくオクダグラムが LED 式のディジタル表示で台無しです。 B 級どころか C 級ドラマの 1 シーンと言ってもいいでしょう。

それまでの洗練されたパネルと比べて限りなくチープに見えてしまいますよね。

この時よほど製作時間が無かったのだろうと思いますが、スタトレ史上あまりにひどく、浮きまくっているシーンとなっています。

これは VOY での自爆シークエンスのカウントダウン表示。 LCARS フォントでカウントダウンが行われます。


コンソールフォーム

LCARS ディスプレイは四角形の角ばった姿で表示されます。 当たり前ですよね。 PC など本物のディスプレイが四角形ですから、これに実際に表示するものも当然それに合わせるしかありません。 ところが、基本的にバックライト点灯式であるコンソールはフィルムにそのまま印刷したものなので、設置場所によって四角形ではない色んな形で姿を見せてくれます。

ヴォイジャーの医療室。 コンソール台に合わせてパネル自体はもちろん、LCARS グラフィック自体も緩やかにカーブしています。

ヴォイジャーではこのような扇型のコンソール台が多いです。 現実でもやはり人間工学的にこっちのほうが優れていると思います。


こちらは逆扇型に配置されたそれぞれの LCARS コンソール群。 パネルが長方形ではなく台形になっています。


これは手前のコンソールの前面にある帯状になっているコンソール。 フィルム状だからこのように丸みがある部分にも貼り付けられるんですね。


一方 TNG でも丸みのあるコンソール台自体は存在します。 しかし、カーブに合わせて一枚のパネルが続いているわけではなく、点で円を描くときのようにコンソール台のカーブに合わせてパネルを何枚か置いている、という形になっています。

TNG では基本は四角形コンソールパネルだと言えるでしょう。

これは分りにくいかと思いますが、よく見るとこのコンソールの手前部分が下方にカーブしてしています。

オクダグラムを透明フィルムにプリントアウトするという制作方法なので、バックライトが置ければどのような場所にも貼り付けられるのです!

これはすぐに分るでしょう。 机上のコンソールがそのまま継ぎ目なしにせり上がっています。

映画『ネメシス』でこれを始めて見たときは「こういうコンソールもありなのかー!」と感動しました。