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HOME 自作したLCARSコンソール&ディスプレイ 第4作目
液晶ディスプレイのバックライトユニットを利用した作ったLCARSディスプレイです。 第3作目の作り方をさらに推し進めました。透明シートに色付きで印刷し、それをバックライトで当てるというホンモノと同じ構造です。

廃棄処分のノートPCを手に入れた...

透明シートに印刷してバックライトを当てる方法を取るならば、液晶ディスプレイのパネル(バックライト部分)がそのまま使えるんじゃないかなと思っていましたが、わざわざそのためだけに新品を買うのもどうかとそのまま保留にしていました。

しかし、今回たまたま壊れたノートPCが同時に2台手に入ったので、急遽それを利用して LCARS パネルを作ることにしました。

バックライトユニットこれが今回手に入れたパネルユニットです。左側が SHARP メビウスノートの 15 インチパネル。 右側のが SONY バイオ(デスクトップ)の 14 インチパネルです。

欲しいのはこの部分だけなので、割らないよう慎重にバラしました。


バックライトは非常に細い蛍光管です。 これが左右・もしくは上下にあり、この光をシート状のフィルターで反射・拡散させて全面ムラなく発光させる、というのが基本的な仕組みです。 液晶ディスプレイのもっと詳しい仕組みは SHARP 液晶ディスプレイの原理と技術などをどうぞ。

インバーターところで、その蛍光管を点灯させるためには数十ボルトの電圧が必要なんですが、パソコンで使われるのは +5 〜 +12 ボルトくらいです。 そこでこの蛍光管を光らせるための電圧を作り出す専用の点灯回路、インバーターがそれぞれの液晶パネルについています。

この写真はメビウスノートのほうの点灯回路ですが、これが単純に + と − の電源を繋いで点灯するというモノではありません。 ソフトウェアによって明るさを変えるため、何本かの制御信号線と IC が使われています。 当初はパネル付属のモノを使おうと思っていましたが、面倒です。

インバーターそこで、ずいぶん昔に秋月電子通商で購入した15cm級冷陰極管+インバータセットという商品を使うことにしました。



電源装置このインバータは電源±と蛍光管へ線を 2 本繋いで 12 ボルト程度を供給してやるだけで、簡単に点灯させることが出来ます。

写真は点灯実験中の模様。 この電源装置はこれまたむか〜し作った ±15 ボルト供給出来る電圧・電流計付きの実験電源装置です。 最近はやってませんけども、昔はよくこんなのを作ってましたね。 実は私エルカースマニアは元は電子工作マニアでした。

秋月電子でももちろん通販をやってくれますが、近くに大きなホームセンターなどがあれば同じような電子キットが売ってある場合があります。 近くのホームセンターを覗いて見ましたが、2,000 円程度で置いてあるのを確認しました。

バックライト・オンこれが点灯している状態。 ムラなく発光していますね。 通常はこの上にガラス製の液晶パネルが乗っかります。

さぁ、これを見て制作意欲がさらに増してきました!


と、ここで問題発生!

14 インチのほうのユニットですが、慎重に取り扱っていたにも関わらず蛍光管が割れてしまいました。 物凄く細い管なので、本来のフレームがない剥き出しの状態だと、ちょっとの衝撃や特に曲げに弱いようで、知らぬ間にこのような事に。

さぁ、作ろう!

オクダグラムを印刷する

まず、バックライトの前面に貼り付ける LCARS シートを印刷しなければなりません。

ここで登場するのがCanonバックプリントフィルム 5枚A4 (型番BF-102)」という印刷用紙。 (5枚入りで900円程度)

これは鏡像印刷して裏から照明を当て表から見せるという特殊用紙で、つまり、バックライトを使うオクダグラムを印刷するのにピッタリな訳です。

エプソンも同様なモノを出しているようです。大きな販売店じゃないとこれらの用紙は手に入らないかもしれません。

実は今回ここで紹介するLCARSディスプレイを作る前に、本当にこの用紙が使えるモノなのか予備実験を行いました。

裏から印刷まずバックプリントフィルム紙の印刷面、つまり裏面に左右反転して印刷。



表から見るこれを表から見るとこんな感じ。

用紙自体の色は透明ではなく白色ですが、表から見れば不思議な事にちゃんときれいに印刷されます。

バックライトを当てる透明アクリル版でサンドイッチしてバックライトを点灯してみたところ。

透明のラベル用紙というのがありますが、それだとバックライトを点灯すると、黒背景部分が透けてしまいます。

しかし、このバックプリントフィルム用紙は地が白色なので、 このようにバックライトを点灯しても黒の部分が透けなく、きれいに発色します。

これは使える!

という訳で、採用することにしました。

閑話休題...

さて、印刷する LCARS を一から描いても良かったんですが、今回は初めて作るためどんな風に仕上がるか早く見たかったので、手っ取り早く海外の LCARS サイト LCARS-Interface にご協力いただき、高解像度の LCARS 画像を利用することにします。

印刷する際の注意ですが、バックライトフィルムも 裏側から印刷しないといけません。 と言う事は、一旦グラフィックソフト上に読み込んで画像を左右反転させるか、プリンタのドライバで鏡像印刷が可能ならばそれを使って印刷しましょう。

左右反転全面フチなし印刷です。

写真は裏側(印刷面)です。 見て判ると思いますが、黒インクだけ物凄く消費量が多い感じです。 かと言って、黒インクをケチるために印刷品質を落とすようなことはしないほうがいいです。 黒部分がバックライトで透けてしまって、黒が黒じゃなくなってショボくなるので。

これをひっくり返すと・・・

シート表面こんな風にツヤのある仕上がりに! バックプリントフィルム様様です。

左右が後で作る枠と被るかもしれないので、もうちょっと全体を縮小して印刷したほうが良かったかも。

もう一枚別なのも印刷してみました。

元の画が非常に緻密で精細なので、印刷しても細かいところまで見えるところがいいですね。 これだけでもお腹一杯な感じで。



パネルに重ねてみる

ここで問題発生。 14 インチのほうだったらほぼ A4 サイズピッタリで問題ないのですが、今回の15 インチパネルだと A4 用紙を上に重ねると周囲に隙間が出来ることになります。

バックライトユニットの上に印刷したシートを重ねたところです。

バックライトユニットと印刷したシートを重ねると、シートのほうが小さいので周囲に開きが出来ますね。



パネル枠このままだと何もない部分はバックライトが素通り状態ですから、この部分を塞ぐような形の枠を 0.5 ミリ厚の黒のアクリル版で作ることにしました。

真ん中に置く A4 のシートの周囲に若干重なるように寸法を取るのがミソです。 シートが少しズレて周囲の隙間からバックライトが漏れ出てくるのを防ぐためです。

前面パネル

だいぶ形になってきましたね。 次に 1 ミリ厚のアクリル版(スモーク)を用意して寸法を取り、最前面に被せるためのパネルを作ります。

スモークこれは印刷シートを保護するためという目的もありますが、このままだとバックライト非点灯時にあまりにも LCARS がハッキリ映り過ぎていて、あまりホンモノらしく見えません。

いわば非点灯時に見たときにオクダグラムを見えなくする為のカバーですね。 要は車の窓に貼るスモークと同じです。


書くのが遅れましたが、ここで使っているアクリル版はアクリサンデー株式会社の製品です。 たいていのホームセンターには色々な種類とカラーが置かれているハズで、比較的手に入りやすいと思います。

さて、透明スモークアクリル版をシートの上に重ねると・・・

フロントカバーを付けるホラ、このように!

先ほどのただ単に印刷したシートを置いただけの写真と比べてみてください。 ずいぶん違うでしょう?

この時は写真撮影のために照明をガンガンに当てています。 しかし、周囲の照明を少し落とすと、非点灯時にはホンモノの LCARS のように、という訳には残念ながらいきませんが、それでもほとんど見えなくなります。

作った後で思ったんですが、もう一枚スモークを重ねるかもう少し厚みのあるモノを使えば完璧になるかもしれませんね。

枠を元通りに

枠を元通りにする最後にこの液晶ディスプレイの元々のパーツである金属製の枠をネジで止めると完成です。

アクリルパネルも枠ピッタリに切り出しているので、印刷シートなど特にテープなどで止めずとも、この金属の枠を止めればガタつきなく、また見栄え良く仕上がりました。

まるでこの LCARS パネル製作のために存在していたような SHARP のノート液晶ディスプレイです。

インバーター回路最後にインバーター回路部をケースに入れようか考えましたが、これも面倒なので配線をそれぞれハンダ付けするだけにしました。

電源は押入れに転がっていた AC アダプタ(出力 12V, 350mA)で供給です。 そのため電源線に DC ジャックを付けました。

インバータは高電圧がかかっている部分があるので、通電中に触るとビリビリと感電します。 要注意です。 私は触ってしまい物凄く痛い思いをしました。

ディスプレイの完成

これで完成です。

壁に掛けてみるこのように壁に掛けてみました。

全てが一体化しているので、壁に取り付けることも可能です。 このユニットには取り付けのためのネジ穴まであったりします。

天井のサークラインが映り込んでいますが、オクダグラムはこのように見えません。表面のスモーク板のおかげですね。

さあ、いよいよ点灯テストです!

これはもうホンモノだ!

バックライトオン部屋の照明ありでバックライトを点灯してみました。 このようにハッキリと浮かび上がります。



ホロデッキコントロールパネル

部屋の照明を落としてアップ画面。 いい感じです。 ところで、このパネルってどこにあるモノが分かりますか?

ホロデッキ入り口の脇でよく目にしますね。 すでに気付いていた人、堂々と “LCARS マニア” を名乗ってもいいでしょう。

ソーラーシステム

もう一枚のソーラーシステムのほうと入れ替えてみました。 印刷したシートの入れ替えは簡単に出来ます。

ところで、ホロデッキのほうの黒背景の部分がバックライトで透けてしまいした。 ソーラーシステムのほうは黒の部分は透けることなくキチンと真っ黒です。

これはインクをケチったからなんです。 先に印刷するところでも書きましたが、プリンタの設定でインクの節約モードなどを使うと、バックライトが透けてしまうといういい例です。

バックライトでクッキリと LCARS が浮かび上がるのに、オフの状態だと見えなくなるというのは、やはり前面のスモーク透明版のおかげですね。

ま、実際は非点灯時でも薄っすらと分かりますけども。

手に持つ点けたり消したりすると気分はもうホンモノです! このように PADD みたいに手に持つことも可能です。

そう言えば映画 『叛乱』 にて、それまでのとは違う感じの PADD が登場したのに気づきましたか?


『叛乱』に登場するPADDそれはピカード艦長が作戦室で提督と通信するシーンとラ・フォージとピカードが話しながら通路を行くシーンで見られます。

それまでの小道具としての PADD は、ハッキリ言って紙に印刷したものをただ貼り付けただけといった感じでしたが、この映画で登場する机の上に散らばっている PADD 及びバルカン士官が持っているデカイ PADD は、明らかに自己発光しています。

そのために妙にリアル感が出てますよね? 今回作ったモノはモロこれではないですか。

ギャラリー

静止画

もう少し大きい写真を用意してみました。 クリックすると拡大します。

こんな感じで浮かび上がります。 もう一枚スモークを重ねるといいかも。 出来るだけ寄ってみました。 いい感じでしょ?

黒部分が薄いので、バックライトで透けていますね。 バックライト・オフ状態 バックライト・オン状態

動画

バックライト・オンとオフでどんな感じになるか動画も用意しました。 こんな風にチカチカさせると、まるで船が攻撃されている時みたいですね。

動画を再生
部屋の照明を点けた状態でバックライトのオン・オフをやってみました。オフ時に完全に見えなくしたい。



動画を再生
部屋の照明を消した状態でバックライトのオン・オフです。 これを見るともう完璧ですね。